母乳を飲ませてよ、母さん
俺には、誰にも言えない秘密があった。それは、生まれたばかりの弟に乳を飲ませる母さんの姿に、背徳的な欲望を覚えてしまうこと。その倒錯した感情は、父が不在の家で日に日に膨れ上がり、俺の理性を静かに蝕んでいった。ある夜、俺は見てしまった。授乳を終えた母さんの胸元に、きらりと光る乳白色の雫を。その瞬間、俺の中で何かが音を立てて壊れた。熱に浮かされたように、俺は震える声で、決して口にしてはならない願いを告げてしまったんだ。「母さんのミルク、飲ませてくれないか」総字数 約3000字※パッケージ画像のみAI使用―――(試し読み1)その瞬間、俺は息を呑んだ。照明の光を鈍く反射して、母さんの胸元に、乳白色の雫がひとすじ、きらりと光ったのだ。――飲みたい。脳が、その衝動的な欲望に焼かれるようだった。俺は慌てて視線を逸らし、冷蔵庫へと向かう。だが、一度意識してしまった欲望は、簡単には消えてくれない。(試し読み2)俺は、母さんの問いかけには答えなかった。ただ、掴んだその手を引き寄せ、震える声で、ずっと心の奥に隠してきた、狂おしいほどの願いを告げた。「母さんのミルク、飲ませてくれないか」一瞬、部屋の空気が凍りついた。母さんは、鳩が豆鉄砲を食ったような顔で、言葉を失っている。(試し読み3)俺は、震える唇でその先端をそっと含んだ。一瞬、母さんの肩がびくりと跳ねるのが分かった。しかし、拒絶はなかった。俺が赤ん坊のように吸い付くと、温かく、そして信じられないほど甘い液体が、口の中へと流れ込んでくる。それは、今まで味わったどんな飲み物とも違う、濃厚で、生命力に満ち溢れた味だった。 d_668763
2025.09.19
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